
牧場から食卓まで、
すべてが農業。
真っ直ぐなおいしさを
届けたい。
和牛王国ウエムラ牧場は、北海道では数少ない黒毛和牛の一貫生産農家です。
一貫生産とは、繁殖から育成、肥育まで、牛の一生に向き合うこと。
さらに加工品をつくり、販売をし、ファームレストランの運営もしています。
生産者だから表現できる真っ直ぐなおいしさがある。
そう信じ、牧場から食卓まですべてを農業ととらえ、日々取り組んでいます。
私たちは自社産牛を「上村和牛」と呼んでいますが、
いつも第一に考えるのは、牛たちの健康とストレスのない清潔な環境。
健康な体は健康な母体から…は、ひとも牛も一緒。
親牛は牛舎から小高い林を通り、牧草地まで、のんびりと移動します。
こうやって歩くことで親牛の健康を保つことができ、元気な子牛を産むことにつながるからです。
単にサシがたくさん入った霜降り状態の肉にしようとは思っていません。
健康の先においしさがある、そう思っています。
和牛王国ウエムラ牧場の牛たちはよく歩くし、自由に動く。
だから、上品な甘さの脂だけではなく、旨味の余韻が深い赤身も自慢なんです。
そんな思いで育てている上村和牛ですから、多くの方に楽しんでほしい。
上村和牛を通して、幸せな時間を過ごしてほしい。
その思いをさらに前へ進めるために、
2店目となる新たなファームレストランを開業しました。

挑戦と可能性を
信じながら50余年。
応援してもらえる
農業、生産者に。
和牛王国ウエムラ牧場(当時は上村牧場)は、養鶏業から始まりました。
獣医師である父が目指したのは、今でいう循環型農業。
鶏糞をたい肥にし、それでデントコーンを栽培する。
その飼料を与えるために、和牛を飼い始めました。
当初は子牛を市場に出荷する繁殖農家でしたが、
山を切り拓いて牧場を広げ、育成、肥育にも取り組みました。
よく「食べものを粗末にしてもったいない」といいますが、
私たちはもったいないというよりも、「命に対して申し訳ない」という感覚。
だから精いっぱい、真剣に農業と向き合ってきました。
和牛のおいしさを広く伝えるために、牧場の敷地内に工房と直売所を立ち上げ、
親しみやすいハンバーグやカレーなど、加工品を製造。
ファームレストランやBBQコーナーもつくりました。
消費者のみなさんに生産現場に来てもらい、商品を手渡し、説明をして、味わってもらう。
感想や質問、ご意見もいただく。
消費者のみなさんに応援してもらえる農業、生産者でありたいと、
社員一同、トライ&エラーを繰り返してきました。
その日々を積み重ね、50年が過ぎました。
ようやく、応援していただける農業の下地が整ってきたと思っています。

自分も周りも、
そして地元も
幸せになるために、
上へ。
農業が100年後も続き、長く愛される生産者であるために、
これからを考えたとき、さらに「上へ」という言葉が浮かびました。
上へ…は、儲かりたいとか、規模拡大とか、そういう意味ではありません。
もちろん、お金は大切ですが、それだけではダメなんですよね。
2020年夏にオープンするレストランでは、
上村和牛をステーキやハンバーグ、コース料理で楽しんでいただけます。
生産者直営という付加価値と、きっちりした肉仕事でもてなすレストランのクオリティ、
両方の魅力を提供できるお店を目指しています。
お客さまの大切な食の思い出に、和牛王国ウエムラ牧場も一緒に寄り添っていきたい。
そんな味わいと時間をお届けできたら、と思っています。
そして、働く人にもやりがいが感じられ、
本人はもちろん、社内の仲間たちや取り引き先の方々、
みんなが幸せになることが目標です。
ゆくゆくは、こんな構想も持っています。
乳牛を飼育し、搾った生乳でソフトクリームやフレッシュチーズをつくりたい。
畑をつくり、栽培した野菜をレストランのメニューに生かしていきたい。
これまでにいただいた評価をさらに高めていきたい。
それがお客さまのさらなる満足度につながり、
自分も周りも、そして地元も幸せになることだと思っています。